意外と多い?キウイアレルギーとは??
★ キウイアレルギーってどんな症状?
キウイを食べたあとにこんな症状、思い当たりませんか?
・口の中や唇がピリピリ・かゆい
・のどがイガイガする、詰まる感じ
・蕁麻疹や湿疹が出る
・腹痛・下痢
・まれにアナフィラキシー(呼吸困難・意識低下)
これらは、キウイに含まれるアレルゲン(アレルギーの原因となる成分)に体が過敏に反応して起こるものです。
★ 交差反応について
1. 花粉との交差反応(花粉-果物症候群)
特にシラカンバ(白樺)、ハンノキの花粉アレルギーがある方は、キウイで口の中が痒くなったり痛くなる口腔アレルギー症候群(OAS)を起こしやすいです。
2. ラテックス-フルーツ症候群
ラテックスアレルギーを持つ方は、キウイ・バナナ・アボカド・栗などでも症状を起こすことがあります。重症化しやすく、アナフィラキシーのリスクもあるため注意が必要です。
★ 診断方法
① 問診 | 発症タイミング・摂取量・過去の花粉症/ラテックスアレルギー歴など |
② 特異的IgE検査(血液検査) |
「キウイ」への感作を確認: 当院でも検査可能です。詳しくはこちら |
③ 皮膚プリックテスト | キウイの抽出液で反応を見る:当院では検査を行っておりません。 |
④ 食物経口負荷試験 | 診断の最終確認として行うことがある(安全な医療環境下で実施):当院では検査を行っておりません。 |
★ 症状と重症度
軽度 | 口のかゆみ、喉の違和感、軽度のじんましん |
中等度 | 顔面浮腫、腹痛、下痢、吐き気 |
重度 | 呼吸困難、血圧低下、意識障害(アナフィラキシー) |
★ 治療と対策
基本は「完全除去」です。
・キウイが含まれる加工品(ジュース、スムージー、ゼリーなど)にも注意
・加熱してもアレルゲン性が残る場合があります(Act d 1は熱に比較的安定)
必要に応じて:
・抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬):口の中がかゆい・痛いなどの軽い症状に使用します
・アドレナリン自己注射薬(エピペン):アナフィラキシー既往がある方に処方
・学校・職場にはアレルギーの申告を
参考資料: 日本アレルギー学会
https://www.jsaweb.jp/modules/citizen_qa/index.php?content_id=9